台湾の祝日は日本と似ている部分もありますが、中華圏独特のものや台湾独自のものもあります。また台湾では連休にするために「補班・補課」という制度もあります。今回は台湾の祝日の意味と日付、祝日にはないけど台湾でのイベント・補班・補課についてご紹介します。
台湾の祝日について
祝日は基本的には旧暦で決められるものも多いです。旧正月や端午の節句に代表されるように旧暦で決められる祝日が多くあります。毎年大体の時期は決まっていても、西暦に換算すると毎年祝日が変わるということになります。
台湾の祝日一覧
祝日 | 西暦 | 旧暦 |
---|---|---|
開国記念日(元旦) | 1月1日 | |
春節(旧正月) | 12月31日~1月3日 | |
和平記念日(二・二八平和記念日) | 2月28日 | |
兒童節(児童節) | 4月4日 | |
清明節 | 4月5日 | |
端午節 | 5月5日 | |
中秋節 | 8月15日 | |
国慶日 | 10月10日 |
祝日の説明
では一つ一つの祝日を少し解説します。
元旦
台湾でも西暦の元旦(1月1日)は休みになります。でも、お休みは1日だけです。
台湾企業や学校も休みにはならないので、台湾在住の人がお正月を日本で過ごすというのはなかなか難しいことです。
旧正月
旧正月は旧暦の12/31から1/3までがお休みになります。
ちなみに旧暦は中国語で12/31は「除夕」、1/1が「初一」、1/2が「初二」、1/3が「初三」・・・のように表現します。台湾の人はみんな「過年」、「農暦過年」「春節」といい、「旧暦」といっても通じないので注意しましょう。
観光で台湾にいらっしゃる場合には、旧正月期間中は休業する商店や、観光施設もあるので、営業時間に注意してください!
二二八平和記念日(2月28日)
1947年、蒋介石が率いる中国国民党が本省人(もともと台湾に住んでいた人たち)を弾圧した事件を風化させないために定められた祝日。多くの台湾人が犠牲になった事件です。
児童節(4月4日)
2011年から制定された子供の日。次の日が清明節でお休みになるので、連休になることが多いです。子供の日なので、各種施設で子供の入場料が無料になったり、子供向けイベントが行われます。
清明節(4月5日)
お墓掃除をしてお墓参りをする日です。大体三月下旬から早めにお墓参りをする人も多いので、交通機関(新幹線や鉄道、高速バス)等が混雑する可能性があります。
端午節(旧暦5月5日)
中華圏ではちまき(粽子)を食べ、ドラゴンボートの競争が行われる日。
5月5日は中国の戦国時代楚の詩人である屈原の命日にあたる。粽を食べるのは屈原の遺体を魚が食べないように河に投げ入れ,魚のえさとしたことに由来していて、屈原を助けるために出した船がドラゴンボートの由来になっています。
中秋節(旧暦8月15日)
十五夜のこと。満月を見て月餅を食べ、文旦(柚子)を食べる日です。台湾ではこの日にBBQをする習慣があり、屋外でBBQをする人や焼き肉屋が混雑するという現象がおきます。
国慶節(10月10日)
清が打倒されて、中華民国が制定された日。建国記念日として、総統府の前ではパレードやイベントが行われます。
旅行の計画の前にチェックしたい2019年台湾のカレンダー
台湾のカレンダーの見方
曜日と旧暦
中国語では「月火水木金土日」は(一、二、三、四、五、六、日)と表します。カレンダーの数字の下に書いてある漢字の部分は旧暦を表しています。例をとって説明すると、「初一」は「一日」、「廿一」とは「21日」のことを指します。
弾性放假とは
例えば今年の2月28日のように祝日が木曜日にあたり、金曜日を休みにすると4連休にできる場合に台湾では、その前後の土曜日を平日扱いにして(今年の場合2月23日)、連休を作る制度があります。これが弾性(柔軟性のある)放假(お休み)ということになります。平日扱いの日は、公務員はもちろん、銀行や学校も平日通りの営業となります。個人経営の会社については経営者の判断になります。この制度のおかげで、今年(2019年)は連休がたくさんあります。
個人的にはこの臨機応変さが好きです。
祝日ではないけど、知っておきたい台湾のイベント情報
元宵節(旧暦1月15日)
旧暦の1月1日から始まった旧正月を締めくくるのが元宵節です。日本でいうところの小正月です。
元宵節には「燈龍(ランタン)」を持って歩くことで邪気払いができるとされています。子供向けのランタンが配られたり、各地でランタンフェスティバルが行われます。また、この日は湯圓(タンユエン)を食べる習慣があります。湯圓は日本でいう団子よようなもので、団子の中にいろいろな具がつつまれています。胡桃、ゴマ、小豆餡、ピーナッツをくるんだ甘いものや、肉や野菜で作られた具が入って塩辛いものもあります。
労働節(5月1日)
労働者の日で労働者のみが休みになります。公官庁や学校はお休みになりません。台湾ではあくまで一般企業勤めの人が休みになるので、国全体の祝日ではありません。
母親節(五月第二日曜日)
この日は世界中が共通して「母の日」となりますが、台湾では「母」という存在は神様のような存在なので、母の日を祝うため、高級レストランから普通のレストランまでとても混雑します。旅行の計画をしている方はご注意ください。
七夕(旧暦7月7日)
中華人のバレンタインデーです。
父親節(8月8日)
中国語での父親「爸爸」と「八八」の発音が似ているので、台湾では8月8日が父親の比です。母親節が大変にぎやかなのに対して父親節は…です。平日ですしね。台湾のお父さんの扱いがわかるような格差です…
中元節(旧暦7月15日)
「中元節」は別名「中元普渡」とも言います。旧暦の7月は地獄の扉が開く月で「鬼月」と言われています。良い霊も悪い霊も出てきてしまうので、そんな皆さん(中国語では「好兄弟」)が成仏できるように、各地で拝まれます。この日に街を歩いているとたくさんの台湾人が拝んでいる風景を見かけると思います。
台湾旅行を計画する際にお役立てください。