こんにちはUBです。
私も詳しいことは実はわからないのですが、少し日本とはちがう台湾の小学校の特別クラスについてご紹介したいと思います。
台湾の小学校の特別クラス
台湾の小学校では、「身心障礙及資賦優異學生鑑定辦法」という法律に基づいて、資優班、音楽班、美術班、舞踏(舞蹈)班、また「國民體育法」に基づいた体育(體育)班
という特別クラスがあります。
これは公立の学校に設置されているクラスですが、どこの学校にもあるわけではなく、クラスが設置されている学校は限られています。
外部の学校からも応募はでき、試験に合格すれば、クラスが設置されている学校への転校が可能です。
実際に特別クラスに通っている知り合いがいないので私の憶測にはなりますが、子供の才能を伸ばしたいと考えている親は、もしかしたら入学前から住所を遷してでも特別クラスのある学校に入学させているかもしれません。
特別クラスは管轄は台北市になっていて、その学校が独自に開設しているものではないようです。希望すればだれでも入れるわけではなく、募集に応募し、面接や試験を経て合格する必要があります。私は台北市の話を書いていますが、台湾全土各自治体が管轄して、同じようなクラスが設置されています。
資優班は3年生から、音楽・美術・舞踏は3・4・5・6年生、体育班は5年生から対象になります。(その1年前から試験が始まる感じです。)
参考までに台北市の資賦優異教育資源のリンクを貼っておきます。
能力のある子どもの才能を早くから伸ばせるシステムは素晴らしいですね。でも、これは親も相当な努力が必要な気がします。
資優班に合格した話
なぜこの文章を書こうかと思ったかというと、家の子が「資優班」に合格したからです。「資優班」というと、台湾の人の認識としては「頭のいい子」「成績のいい子」「優秀な子」と認識されると思います。
が、家の子は親から見て成績も並、頭の良さも普通です。謙遜ではなく本当なのです。私も資優班はエリート教育と勘違いしていたので、どうして家の子が合格したのか腑に落ちないところがありました。
ところが、資優班についての中国語のサイトを見て納得できました。一部抜粋です。
台北市龍山國中資優班老師鄭志鵬也認為,一般人把資優班想成菁英教育,他認為,資優教育的目的是為了幫助學生找出他們的優勢,「資優生是『特殊』不是『厲害』,資優課程是要讓不同孩子都能得到適合的課程」。
資優班はエリート教育と思われがちだが、その子が「すごい」わけではなく「特殊」、子供の特殊な能力を引き出すクラスだと書いてあるように思います。
確かに家の子は小さい時から少し変わっていて、育てにくい子ではありました。今は会話が成立するのでましにはなりましたが、ちょっと変わっていると思うことは今だにあります。どうやって測ったのかはわかりませんが、どこか他の子より突出していた部分があったのかもしれません。
家の子が、図書館で借りた本を授業中に我慢できずに読んでいて先生に怒られたことがありました。その時本を読んでしまった理由を聞いたら、「隣のお友達も読んでいたから」と答えました。そしてそのお友達も資優班に合格したそうです。
うん、少し変わった子達の集団なのかな?と納得したのでした。
試験合格後に保護者への説明会があったのですが、そこでも校長先生が、「資優班に受かる子は、大体の子が優等生でも、学校の成績が特別いいわけではない。それを資優班のくせにとプレッシャーをかけるのだけはやめて下さい」と言っていたそうです。
資優班合格までの道のり
2年生の初めの方、ある日突然連絡ノートに「資優班の試験を受ける基準を満たしていますが受けますか?」という張り紙がついてきました。どうやら学校でまず全生徒に知能テストを行ったようです。(これは予測です)
その後、子供について得意なことや好きなことなどを書いた推薦状を提出しました。
学校で学力か知能テストかよくわかりませんが、筆記のテストを受けました。
この段階で結構な人数が落とされるようです。
それに合格したのち、面接を2回受けたようです。
これでも合否が分かれました。
その後6回だったか、模擬授業を受け、授業態度も観察されていたようです。
通知が来てから半年以上を経て合格しました。この過程は全部私の推測です。というのは、親には試験の日程が知らされますが、試験を受けるのは全部子供で、親は一切介入しないからです。試験内容は子供が話していたことからの推測なので、あまり正しくはないかもしれません。とにかく、いろいろな工程を経て合格に至ったという結論です。
資優班の授業
芸術系や体育はカリキュラムがどうなっているかまではわかりませんが、資優班は、普段は普通のクラスで授業を受け、ときどき資優班のクラスの子を集めて授業が行われるようです。
こんな感じで、日本とは少し違うシステムがある台湾の小学校です。