こんにちは。UBです。今日は台湾のコロナウイルス対策の第三段。4月7日の情報をお届けします。日本はついに緊急事態宣言を出しますね。日本では入国制限はしていますが、入国した人に2週間の待機を「要請」、公共交通機関を使わないように「求める」。法律の違いだとは思いますが、台湾と比べるとずいぶん緩いと感じます。日本の感染対策は、「要請」という言葉を使って、一人ひとりの「感覚」に頼っている印象があり、その「感覚」が人によって違うので、「要請」されても出歩く人、「要請」されても旅行に行く人がいるのだと思います。もう少し強制力や罰則の強化をしたほうが、今回の場合には有効なのではないでしょうか…。
台湾にいて、ニュースばかりを追っていると、どうしても「台湾はこうなのに」とつぶやきたくなってしまいます。日本の対応の遅さが気になってしまい、「台湾かぶれ」のような状態です。日本人として日本が好きで、本当は家族の側にいたい気持ちがありながら今は帰国もできず、日本が心配で心配でたまらない気持ちからくる発言の数々です。お許しください。
台湾のコロナウイルス対策3
台湾では毎日記者会見を放送
台湾では毎日感染対策本部が14:00~その日の状況について記者会見を行っています。ニュースや衛生福利部(台湾の厚生省)のラインで中継するので、私も毎日みています。最初の頃は10人近い人がマスクなしで会見していましたが、2m近く人との距離を空け、マスクをし日々会見場の様子も変わっています。この感染対策部長、陳時中さんは今台湾人にとって癒しのおじさんとなっています。
NHKのパンデミックとの闘いという番組で台湾の対策を紹介し、陳時中さんが単独インタビューに応じていました。#台湾 #コロナ pic.twitter.com/1JojtvtH3y
— atk (@UBinTaiwan) 2020年3月22日
台湾は連休明け
台湾は4月2日から4月5日まで4連休でした。この連休はお墓参り(清明節)と子供の日が一緒になった連休でした。例年であれば、こどもの日のイベントが各地で行われ、遊園地の観光施設はこどもの入園料が無料などのキャンペーンが行われ、お墓参りのために実家に帰省し、大家族で食卓を囲む。そんな連休です。
連休前に台湾国内は海外からの帰省者いがいにもコロナウイルスの感染者が出たこと、病院の感染管理病棟にあまり余力がないことから、医師が「この連休はできるだけ外出しないように」と求めるテレビのCMも流れていました。こどものいる小学校の連絡網でも政府の教育部(日本でいう文部科学省)からの通達が回ってきていました。
しかし、連休が始まってみると特に中南部の観光地が人であふれ、政府の感染対策本部が急遽防災アラート(携帯電話で地震速報などを流すシステムが台湾にもあります)を使って阿里山、花蓮東大門夜市、嘉義文化路、台南關子嶺、虎頭埤、烏山頭水庫及び湖境度假會館などの埤塘風景区、高雄と達港、旗山老街、雲林北港朝天宮、墾丁の11の観光地を名指しで、観光地に行かないように、すでに観光地にいる人はマスクをして、手洗いの励行、人との距離を開けるようにと注意喚起しました。
透過「災防告警細胞廣播傳染病警示訊息發送系統」發送2則訊息,針對11個風景區或景點發出警告,提醒民眾包持「社交距離」,避免新冠肺炎疫情擴散。
第一則簡訊針對一般景點,包括阿里山森林遊樂區、花蓮東大門夜市、嘉義文化路、台南關子嶺、虎頭埤、烏山頭水庫及湖境度假會館等埤塘風景區、高雄興達港、旗山老街、雲林北港朝天宮等10處,細胞簡訊內容為「[疫情警示]清明連假至人潮擁擠觀光景點,室內至少保持1.5公尺及室外1公尺以上距離,否則請戴口罩,並勤洗手。身體不適請戴口罩立即就醫;如有任何問題請打1922,中央流行疫情指揮中心」。
第二則簡訊則針對屏東縣南州鄉以南(含墾丁觀光景點),內容為「[疫情警示]墾丁附近景點人潮擁擠,請暫勿前往。請維持室內1.5公尺、室外1公尺以上距離,否則請戴口罩。身體不適請戴口罩立即就醫,並告知旅遊史。有問題請打1922,流行疫情指揮中心」。
今日4月7日のニュースでは、この地域に行った人の中にすでに体調不良を訴えているひとがいるとがいるということで、今後2週間程度台湾の感染拡大に注意が必要ですね。11の観光地に行った人は健康自主管理が求められています。会社によっては2週間の出社禁止、テレワークの措置をとっているところもあるようです。
今日の記者会見によると4月7日の時点では1800人に検査をし、陽性者は出ていないということです。
この連休後、子供たちの学校では、連休中の行動の調査が行われました。自己申告ではありますが、下の写真のようにどのように過ごしたかチェックが行われました。
個人的に、そこまでやるのであれば移動を禁止、お墓参りの禁止、観光地の営業を禁止にしたほうがよかったのでは?と思ってしまいました。台湾の観光業も大打撃をうけているので、そうもいかないですよね。ただ、政府が防災アラートを使ったのは驚きました。
公共交通機関でのマスク着用の強制
もう一つ新しく強化されたのは、台湾の公共交通機関に乗るときのマスク着用の強制です。いままでもほとんどの人がマスクをしていましたが、4月1日からは強制力があるものとなり、マスクをしていない人は乗車することが出来ません。
4/1起搭乘大眾運輸需戴口罩才進站
— atk (@UBinTaiwan) 2020年4月1日
台湾では、4月1日から、公共交通機関の利用の際にはマスク着用が義務化されました。
新幹線や鉄道、高速バスの乗り換えの際にはサーモグラフィーや体温計での体温測定もされるそうです。#台湾 #コロナ https://t.co/iORR0usqVS
因應武漢肺炎疫情,搭乘大眾運輸都需戴口罩。北捷統計至少500人因沒戴口罩遭拒載。台北市公車則有3人經勸導不聽,仍然搭乘,經員警到場後才配合戴口罩,但沒有強制開罰。
中央流行疫情指揮中心3日宣布,搭乘大眾運輸工具應戴口罩,勸導不聽最重罰新台幣1萬5000元。雙北則達成共識,4日起沒戴口罩不得搭台北捷運、台北與新北市公車或其他大眾運輸工具,先勸導,屢勸不聽者,可罰新台幣3000元到1萬5000元。
体温測定では、2回の計測で37.5度以上ある場合には乗車できません。マスクの装着、体温測定は強制なので、先に勧告され、勧告に従わない場合には3000元~1万5000元の罰金が科せられるそうです。
台湾はマスク外交
台湾では感染対策のため医療用マスクの増産をしていますが、一日に生産可能な量が1000萬枚を超えたそうで、1000萬枚をアメリカやヨーロッパ諸国に寄付することを発表しています。「マスク外交」ですね。蔡英文総統は台湾はマスク、薬物、技術を必要な国に提供すると発表しています。
台湾国内でも4月9日から14日間に大人は9枚、子供は10枚買えるようになりました。
この蔡英文総統のインスタグラムをみた後に、一世帯布マスク2枚のアベノマスク政策みたので、どうしても「台湾はマスク外交なのに」とつぶやきたくなってしまったのでした。
日本は状況が好転しますように。台湾はこのまま感染拡大しませんように。